卵管がん(らんかんがん)
卵管がん(らんかんがん)
卵管がんとは、卵巣と子宮を結ぶ卵管にできるがんです。はじめから卵管に発生する原発性卵管がんは、日本における女性性器のがん全体の約1%とまれな病気であり、また世界的にみても珍しい病気です。ただし、近年は診断技術の進歩により、以前なら見落とされていた卵管がんが発見されるようになったためか、いくぶん増加傾向にあります。
ほとんどが50歳以上の高齢者に発生しますが、若い女性にできることもあります。
卵管がんの原因
卵管がんの原因についてはよくわかっていませんが、発病者の約半数に出産未経験者がいることから、不妊と何らかの関係があるのではないかと考えられています。
卵管がんの症状
卵管がんの症状がんがまだ小さな初期にはまったく自覚症状がないという点で、卵巣がんと共通しています。がんが大きくなってくると症状があらわれてきますが、卵管がん特有の症状はありません。
よくみられる症状としては、黄色みを帯びたサラサラした水状のおりものが多量に出ることがあります。これは卵管に疾患があることために起こるもので、必ずしもがんの存在を示すものではありませんが、卵管がんを見つけるための重要な手がかりとなります。閉経後の女性の場合は血の混じったおりものが出ることがありますが、これも同様です。
そのほかの症状としては、下腹部のけいれん性の痛みがあります。これは大きくなったがんが、卵管からの分泌物の通り道を狭めるため卵管が収縮を起こすからです。また、がんが大きくなると周囲の臓器を圧迫したり炎症を起こしたりするので、腹痛が起こることもよくあります。痛みのあらわれ方はさまざまで、強い痛みが持続することもあれば、けいれんしたように痛むこともあります。また、刺されるような痛みや、引っ張られるような痛みを感じることもあります。
進行がんでは、腹水貯留による腹部膨大がみられます。
卵管がんの検査
卵管がんの検査がんのなかでも診断の難しいもののひとつで、手術したあとでなければ確定診断をくだせないということも少なくありません。
検査としては、まず内診が行なわれ、腟や肛門から指を入れて、卵管のはれやしこりを調べます。それを双手診といいます。このとき、卵管がソーセージ状または円筒状にはれていれば卵管がんである可能性が高くなります。
またスメアテストや子宮内膜細胞診などの子宮細胞診も、卵巣がん発見の大切な手がかりとなります。とくに子宮内膜細胞診でがん細胞が発見されながら、子宮頸部または体部の組織診でがんが発見できない場合には卵管がんの可能性が強くなります。
卵管がんの治療
卵管がんの治療については、治療法の中心となるのは手術で、両側の卵管および卵巣、それに子宮を摘出します。ただし、発見時点ですでにがんがかなり進行していることが多いため、手術だけで治る可能性はあまり高くありません。
そこで手術を中心に、化学療法や放射線療法を組み合わせた集学的治療が行なわれます。
とくに卵管がんは化学療法が比較的よく効くがんのひとつで、シスプラチンをはじめとした抗がん剤を併用する他剤併用療法が行なわれ、手術で取り残したがん組織の消滅や縮小に効果を発揮しています。
また放射線療法は、再発したがん組織への局所照射などに用いられます。
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