羊水過多症(ようすいかたしょう)
羊水過多症(ようすいかたしょう)
胎児は子宮内で羊水に浮かんでいます。羊水が適量のときには胎児は安全な環境にあり、胎盤の機能も良好な状態にあります。羊水の量が800mlを超える場合を羊水過多症といい、妊娠15~20週に急に起こる急性型と、妊娠25週以降にあらわれて徐々に進行していく慢性型があります。いずれも早期破水や早産、臍帯脱出、微弱陣痛などを起こしやすくなります。
羊水過多症の症状
羊水過多症の症状は、急性型では、急に腹部が大きくなって、腹痛、腰背部痛、吐き気、ときには呼吸困難、動悸、嘔吐などが起こります。自然に陣痛が始まるか、早期破水を起こして流産することがあります。
慢性型では、急性型と同様の自覚症状が25週ごろからあらわれますが、症状は軽いのがふつうです。前期破水をきたし、早産にいたることもあります。
羊水過多症の原因
羊水過多症の原因は、巨大児、多胎妊娠のほか、胎児に消化管閉塞や中枢神経系の異常、腎臓の奇形、血液の循環不全がある場合に多く起こります。また、母体に心臓病、肝臓病、腎臓病、糖尿病、貧血などがある場合にも、まれに起こることがあります。
羊水過多症の検査
妊娠の時期を問わず、羊水の量がふえ、子宮の圧迫による症状が自覚されると、羊水過多症と診断されます。腹部の触診で子宮に羊水が充満しているのがわかり、聴診では胎児の心音が聞きとりにくくなります。超音波診断は確定診断を得るために有効です。
羊水過多症の治療
羊水過多症の治療は、羊水過多の原因によりさまざまです。母体に異常があれば、母体の安全を最優先して妊娠を中断することもあります。胎児の異常に関しては胎児治療ができればそれを追求し、胎児の状態に応じて娩出時期を決定します。
母体や胎児に明らかな異常がない原因不明のものでは、必要に応じて羊水を排除し、流早産の予防をはかりつつ、少なくとも胎児が成熟するまで妊娠期間の延長を考慮します。
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