尿毒症(にょうどくしょう)
尿毒症(にょうどくしょう)
尿毒症とは、慢性腎不全の末期や急性腎不全で腎臓の機能が極度に低下すると、体液の恒常性が維持できなくなります。尿中に排出されるべきさまざまな老廃物が体内にたまり、全身のさまざまな症状を呈する状態を尿毒症といいます。放置すれば生命にかかわる病気ですが、透析療法が進んだ現在では、10年以上の生存率は高まり、社会復帰の割合も透析者の70%に達しています。
尿毒症の症状
尿毒症の症状は、全身にわたってさまざまな症状があらわれてきます。たとえば消化器系では嘔吐や腹痛、アンモニア口臭、下痢、循環器系では動悸、息切れ、不整脈、また皮膚系では色素沈着、頑固なかゆみ、湿疹などです。ほかにも吐血や下血などの出血傾向や脱力感や筋肉低下などの神経筋症状、視力障害があります。
重症になるとけいれんや意識障害があらわれ、さらには昏睡に陥ることもあります。
こうした症状はほかの病気でも起こりますが、いくつかの症状が同時に進行することが特徴です。急速に症状が悪化することが多いので、すぐに内科か泌尿器科を受診する必要があります。
尿毒症の合併症
尿毒症の合併症については、透析を長く続けていくと、骨がもろくなったり、子どもでは発育障害などが起こりやすくなります。
尿毒症の検査
尿毒症の検査については、問診、血圧測定、眼底検査、血液検査、尿検査のほか、X線撮影や心電図による検査も必要です。
腎機能が正常に働いているかどうかは、血液中のクレアチニン濃度を調べればわかります。正常値は血液1dl中1.2mg以下ですが、尿毒症では8.0mg以上になることがあります。
尿毒症の治療
尿毒症の治療については、早急に入院して、安静と食事療法を始めます。緊急を要さない場合は水分や塩分、たんぱく質を制限した食事療法を行ないながら、利き手ではないほうの手首の静脈と人工腎臓(ダイアライザー)とをつないで血液を体外に導き出し、人工腎臓を通過させるための内シャントの手術を行ないます。これは、いつでも人工透析療法に切り換えることができるようにするための準備ですが、すぐに透析療法に変えなければならない場合もあります。時期が遅れると生命にかかわるので、医師の指示に従うことが大切です。
人工透析療法が開始されると、食事も慢性腎不全の食事療法で用いられる透析食になります。退院後は、週2、3回の通院透析に切り換えられます。
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