フィラリア症(バンクロフト糸状虫症)
フィラリア症(バンクロフト糸状虫症)
人にフィラリア症(糸状虫症)を起こす糸状虫には、バンクロフト糸状虫、マレー糸状虫(アフリカ、中南米など)、ロア糸状虫(アフリカ)がありますが、日本ではバンクロフト糸状虫がみられます。バンクロフト糸状虫の成虫の大きさは雄で2~5cm、雌で6~10cmにもなります。この幼虫がリンパ系に寄生して慢性化すると、リンパ管がつまって皮膚がゾウの皮膚のように厚くなるため、象皮病とも呼ばれています。
この寄生虫は広く熱帯、亜熱帯、温帯の一部に分布し、まれに九州南部や沖縄、八丈島などでみられるマレー糸状虫症も同じような症状があらわれる病気です。
フィラリア症の症状
フィラリア症の症状については、感染初期には無症状ですが、急性期にはふるえをともなう熱発作があり、この発作が1~数か月間隔で反復します。発作時にはリンパ管やリンパ節、睾丸などが炎症を起こし、皮膚にはれや発赤があらわれます。
フィラリア症に感染後7~8年経って慢性期になると、リンパ系が閉塞を起こし、幼虫が侵入した皮下組織が線維化して増殖するため、手や足、陰嚢、大陰唇、乳房などの皮膚がゾウの皮膚のように厚く変化してきます。さらにリンパ管が破れてリンパ液が尿路に流れ出すと、尿がミルクのように白く濁る乳糜尿、乳糜尿に血液が混じる乳糜血尿が起こります。
フィラリア症の原因
フィラリア症の原因は、アカイエカやヤブカなどの蚊が人を刺したさい、バンクロフト糸状虫の虫卵が体内に侵入して感染することによって起こります。
フィラリア症の検査
フィラリア症の検査については、疑わしいときは泌尿器科、内科を受診します。
夜間に採血し、耳たぶなどの末梢の血液中に、ミクロフィラリアが検出されればフィラリア症と診断がつきます。
慢性期ではミクロフィラリアが検出されないことも多いので、この場合には血清反応を調べて、診断する場合もあります。
フィラリア症の治療
フィラリア症の治療は、ジエチルカルバマジンという薬剤が有効で、これを3週間内服します。
象皮病があらわれた場合は、副腎皮質ホルモン(ステロイド)剤の注射や、外科手術が行なわれることもあります。
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