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おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)

おたふくかぜは、ムンプスウイルスの感染によって起こる病気で、流行性耳下腺炎、ムンプスとも呼ばれます。

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)  

おたふくかぜは、ムンプスウイルスの感染によって起こる病気で、流行性耳下腺炎、ムンプスとも呼ばれます。片側か両側の耳下腺がはれ、お多福(おかめ)を誇張したような顔になるので、この病名があります。

ムンプスウイルスに一度感染すると免疫ができるため、おたふくかぜに二度かかることはありません。赤ちゃんは母親から受けた免疫をもっているため、生後6か月ぐらいまでは、おたふくかぜにかかりにくいのです。

おたふくかぜは、1~9歳ぐらいまでの子どもに起こることが多く、とくに多くあらわれる年齢は3~4歳です。春先から夏にかけて多発しますが、都会では季節差はなくなってきています。

ムンプスウイルスはからだのいろいろな部分を侵すため、おたふくかぜにかかった場合、合併症に対する警戒が必要です。

おたふくかぜは、学校保健法により学校伝染病に指定されています。このため、病名を届け出れば出校停止の扱いになり、欠席にはなりません。

おたふくかぜの症状

おたふくかぜは、ムンプスウイルスに感染してから、症状があらわれるまで2~3週間かかります。

まず37~38℃の発熱があり、頭痛が起こることもあります。発熱から1~2日後に耳下腺のはれと痛みが起こります。耳下腺は、耳の下端の付け根のあたり、あごの骨の後ろのくぼんだところにあります。最初、片側の耳下腺がはれます。2~3日のうちに両方の耳下腺がはれることがありますが、約25%の子どもでは、はれは片方の耳下腺だけでおさまります。

耳下腺のはれがいちばん強いのは、はれが始まって3か目ごろです。はれた部分は、押すと痛みますが、熱をもったり、色が変わることはありません。ものを食べるさい、あごを動かすときにも痛みます。はれは5~7日で消失します。

発熱は、はれが最大のころ、40℃にまで上がることもありますが、はれがなくなる前に下がります。

あごの下の顎下腺にはれがあらわれることもあります。

学校保健法の規定により、耳下腺のはれが消えるまで、学校や幼稚園を休まなければいけません。 

おたふくかぜの原因

おたふくかぜの原因は、ムンプスウイルスの感染により起こります。

ムンプスウイルスは飛沫感染といって、感染している人の唾液が会話やくしゃみ、せきをしたさいに飛び散り、ほかの人ののどや鼻の粘膜に付着して、免疫のない人の場合に感染します。しかし感染しても発病しないで、本人も知らないうちに免疫ができてしまう不顕性感染が30~40%程度あります。

おたふくかぜの合併症

おたふくかぜの合併症については、発病から1週間ほどたったころ、約10%の割合でムンプス髄膜炎や髄膜脳炎が起こりますが、ほとんどの場合、回復して障害も残りません。まれに膵臓炎、感音性難聴をともなうことがあります。

髄膜炎や脳炎を合併した場合、強い頭痛があり、吐きます。重症になると、意識混濁やけいれんがあらわれる場合もあります。

思春期の人がおたふくかぜにかかると、男子は睾丸炎、女子は卵巣炎を合併することがあります。睾丸炎が睾丸の両側に起こると、男性不妊症に陥る心配がありますが、ほとんどの場合、睾丸の片側だけに起こるため、男性不妊症の原因にはなりません。思春期前の子どもが睾丸炎をともなう例は、まれにしかみられません。

睾丸炎が起こると、睾丸が4~5倍の大きさにまではれて痛みます。卵巣炎の場合は、腹痛が起こります。医師の診察を受けて、正しく治療することが大切です。

おたふくかぜの検査

おたふくかぜの検査の多くは、症状などの説明と診察によって、おたふくかぜと診断されます。 

おたふくかぜの治療

おたふくかぜの治療に関しては、ムンプスウイルスに対する有効な薬はありません。対症療法として、頭痛や耳下腺の痛みには鎮痛剤が用いられる場合があります。睾丸炎に対しては、副腎皮質ホルモン剤が使われることがあります。

家庭看護では、熱のある間は安静にし、高熱の場合は、適度に頭を冷やします。頬のはれには、痛みをやわらげるため、冷湿布などで冷やします。うがいをして、口中を清潔に保つことも必要です。

食事は、かまなくてもよいように、やわらかく、消化のよいものにします。刺激物、とくに酸っぱいものは、唾液を出すときに耳下腺の痛みが強くなるので避けます。

強い腹痛や嘔吐、頭痛があるときは、医師にみせましょう。

睾丸炎が起きた場合は、サポーターや提睾帯を当てて安静にします。はじめは睾丸を冷やし、痛みが消えたら温湿布に切り換えます。

おたふくかぜの予防

おたふくかぜの予防は、生後12か月以上の健康な子どもなら、おたふくかぜワクチンの接種を受けることができます。この接種を行なうと、80~90%の子どもに、おたふくかぜの免疫ができるとされています。

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